「そのとき西のぎらぎらのちぢれた雲のあいだから、夕陽は赤くななめに苔の野原に注ぎ、すすきはみんな白い火のようにゆれて光りました。」宮沢賢治の「鹿踊りのはじまり」はこのような言葉で始まります。賢 治の生地である花巻の郷土芸能として知られる鹿踊りを北上市で開催されているみちのく芸能まつりで見てきました。市内の公園に設けられた特設会場へ行く と、最初の団体が準備をしていました。話を聞きながら写真を撮らせてもらうと、その団体は奥州市の高校生で、舞手には女子高校生も半数くらいいました。演 技はかなり本格的なもので、彼らの鹿踊りは伝統芸能という枠を超えてかっこよかったです。凛とした輝きがありました。