瑞々しい緑と赤いツツジに彩られた初夏の遠野に行ってきました。

6月初旬、フライフィッシャー誌でおなじみの東知憲さんがオーストラリアから来日したニックさんと奥さんのミリさんを案内して岩手を訪れました。ニックさんはオーストラリアで唯一フルタイムでバンブーロッドを製作している人で、今回がはじめての来日とのことでした。相手はオーストラリア人なので、英語で挨拶をと思って少し緊張していたのですが、最初に会ったときにニックさんもミリさんも上手な日本語で自己紹介をしてくれたので、結局日本語での挨拶となり緊張が解けました。ニックさんとミリさんは地元にある日本語教室に通っているそうで、先生は日本人の女性だそうです。ニックさんとミリさんはカタコトの日本語で僕はカタコトの英語で、ムズカシイ言い回しは英語ペラペラな東さんに間に入ってもらいながら岩手の旅が始まりました。

今回の宿は「民宿わらべ」さんです。この時期に岩手らしい釣りを楽しめる場所としてすぐに思い浮かびました。初日は夕方待ち合わせ場所から3人を乗せてわらべまで移動しました。その日の釣りは夕食までの少しの時間にわらべ裏のプールで東さんとイブニングライズを楽しんで終了。

翌日は前日のようにところにより雨や雷の不安定な天気から一転して朝から快晴でした。魚影が濃くて、4人入っても大丈夫なキャパの川などの条件を検討して、遠野から少し離れた川に行くことにしました。岩手には珍しい勾配のある山岳渓流ですが、ここのところ雨が少なくて渇水ぎみの川は丁度良い感じの流れになっていました。

上の写真の笑顔をみれば釣果がわかりますよね。

彼らの住んでいる場所は標高1000mあり、近くには小さな川も多いそうです。そのせいか狭い場所でのキャスティングも全く心配することはなく、岩魚のつく場所もしっかり読んで釣っていました。

最初の岩魚は奥さんのミリさんに。嬉しそうな感じが伝わってきてこちらも嬉しくなりました。

次の日は遠野の僕のフェイバリットリバーへ。平日ということもあり、釣り人の車はほどんど見かけませんでした。この日の釣りはフライフィッシャー誌の取材も兼ねていましたので、何とか良い場所で良い岩魚をと願って藪をこいで入った場所でミリさんが結果を出してくれました。その後ニックさんもライズやサイトで良いサイズの岩魚を釣りました。季節は丁度初夏から本格的な夏に移る時期で、瑞々しい緑に満開のツツジの赤が映えていました。遥々冬のオーストラリアから来たニックさんもミリさんもこの森の緑に癒されたのではないかと思います。

最初に入ったこの場所でミリさんが立て続けに良い型の岩魚を釣りました。女性らしい優しいキャスティングとソフトなプレゼンテーションでした。

森の木々から注ぐ緑に染まった光りに包まれているようです。

この森の風景はいつまでも大切にしたい。

ミリさんとニックさんのツーショット。ふたりとも素敵なフライフィッシャーでした。楽しい時間をありがとう。また一緒に行きましょう。